山鹿温泉|熊本県

わざわざ行きたい 立ち寄り湯のすゝめ

山鹿温泉[熊本県] 思い立ったら気軽に行けて日帰りでも楽しめる立ち寄り湯。2月は、豊富な湯量と九州最大級の木造建築で、タイムスリップした気分で湯浴みができる熊本の名湯。
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今月の湯は 山鹿温泉[熊本県]

江戸時代の建築様式が残る高い天井と、梁や柱がむき出しの吹き抜け空間の中で湯を満喫できる「山鹿温泉元湯 さくら湯」。お湯はなめらかで肌触りがよく、美肌効果があることでも人気です。殿様が利用したとされている「龍の湯」の見学もできます。

今月の湯は 山鹿温泉[熊本県]

日本有数の天然ラドン温泉が掛け流しで堪能できる「ならのさこ温泉 いやしの湯」。喘息やリウマチ、アトピーなどへの効能から湯治にも適しています。露天風呂のほか、歩行浴ができる内風呂、寝湯など、健康促進を目的とした温泉が豊富なことで多くの人が訪れます。

豊富な湯量で立ち寄り湯も多数
格式あれど市民に愛される元湯 さくら湯

山鹿温泉は「山鹿千軒たらいなし」(洗濯にタライを使う必要がない)と唄われるほど豊富な湯量と柔らかい泉質が特徴です。1,000年以上の歴史があり、平安時代の文献「和名抄」(わみょうしょう)にも温泉郷として登場した由緒ある温泉です。文明5(1473)年に突然湯が枯れ、薬師堂を建立し、不眠不休の祈祷をしたおかげで温泉が復活したというエピソードでも知られ、明治時代に建てられた芝居小屋「八千代座」や、毎年8月に開催される「山鹿灯籠まつり」などにも多くの人が訪れます。元湯の「さくら湯」は寛永17(1640)年、肥後細川藩の御茶屋に誕生し、昭和48(1973)年に取り壊されたのち、当時の面影を残しながら平成24(2012)年に再建。今も多くの人に愛される公衆浴場です。温泉の湧出口も当時を再現しており、大きい湯船と掛け流しの湯量が魅力。時代を超えた格式ある空間の中で、山鹿温泉ならではのまろやかな天然湯に浸かりましょう。

文/石塚あみ(RUNS)

山鹿温泉
山鹿温泉

温泉DATA

泉 質
アルカリ性単純泉
効 能
神経痛、疲労回復、筋肉痛、関節痛、痔疾、
慢性消化器病、リューマチ、冷え性 など
山鹿温泉 さくら湯
住所/熊本県山鹿市山鹿1-1
電話/0968-43-3326
時間/6:00~24:00(最終受付23:30)
定休日/毎週第3水曜日(祝日の場合は翌平日)
料金/350円

山鹿温泉に関する問い合わせは
山鹿温泉観光協会まで
電話/0968-43-2952

立ち寄り湯ついでにおすすめの立ち寄りスポット

八千代座

八千代座

明治43(1910)年、「旦那衆」と呼ばれる山鹿の実業家たちによって建てられた芝居小屋です。ドイツ製のレールを使った廻り舞台や桝席、花道など充実した機能をもち、昭和63(1988)年には国指定重要文化財に指定されました。

立ち寄り湯ついでにおすすめの立ち寄りスポット

薬師堂

薬師堂

文明5(1473)年に突然枯れた山鹿温泉復活のため、金剛乗寺の住職、第八世宥明法印(ゆうめいほういん)によって建立されました。法印が毎日祈祷を行うことで湯が復活したとされ、現代も温泉の守り神として大切にされています。

立ち寄り湯ついでにおすすめの立ち寄りスポット

山鹿灯籠民芸館

山鹿灯籠民芸館

大正14(1925)年に建てられた安田銀行山鹿支店の内部を改装し、現在は、伝統工芸品「山鹿灯籠」の展示や制作実演を行っています。「擬宝珠(ぎほうしゅ)ランプ制作体験」では灯籠師の丁寧な指導のもと、金灯籠の先端部のパーツ「擬宝珠」の制作ができるのが魅力。料金は1人1,800円(前日12時までに要予約)。

立ち寄り湯ついでにおすすめの立ち寄りスポット

やまが門前美術館

やまが門前美術館

創業当時は「まゆ問屋」として使われていた築100年の商家を改装した茶房ギャラリーです。当館オリジナルのまゆ人形の販売のほか、喫茶室では自家製のチーズケーキが人気。熊本の人気キャラクター「くまモン」の「まゆ人形づくり体験」もできます。料金は1人2,000円(2名以上、前日までの要予約)。