大阪・中之島で楽しむ「食×アート」の旅
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アートもグルメも大好きな旅色LIKESライター・トレンド旅担当のおんりです。美術館や博物館に併設されている飲食店で、展覧会とのコラボメニューが提供されているのを見かけることが多くなりました。今回は、大阪・中之島で体験した雨の日でも楽しめる「食×アート」の旅をご紹介します。 ※一部会期が終了しているものもあります。
目次
大阪・中之島ってどんな場所?
中之島は、堂島川(どうじまがわ)と土佐堀川(とさぼりがわ)に挟まれた細長い中州に広がるエリアです。東西に約3キロメートル続く川沿いの遊歩道には、高層ビルや歴史的建造物が建ち並ぶビジネスの中枢でありながら、水と緑が多い癒しスポットでもあります。「こども本の森 中之島」、「国立国際美術館」、「大阪中之島美術館」、「大阪市立東洋陶磁美術館」などの屋内文化・芸術施設も多く、梅雨時期のおでかけにもおすすめです。
今回は、芸術と文化の中心地でもある中之島で体験した「食×アート」の世界をご紹介したいと思います。
「大阪市立東洋陶磁美術館」×「café KITONARI」
2024年4月にリニューアルオープンしたばかりの「大阪市立東洋陶磁美術館」は、エントランスがとても特徴的です。ガラスに囲まれた空間に突然現れるコンクリートの曲面と階段は、まるで巨大なアート作品のよう。
美術館に併設されたカフェ「café KITONARI」も、4月にオープンしたばかり。全面ガラス張りの店内からは、「大阪市中央公会堂」や堂島川を見ることができ、ロケーションは抜群です。ほとんどが窓に面した席なので、景色を存分に楽しむことができます。
話題になっているのは、国宝や重要文化財指定の収蔵品をモチーフにしたドリンクやスイーツです。美術館を代表する国宝「飛青磁花生(とびせいじはないけ)」は、“飛青磁”のグリーンを抹茶ラテで表現し、“鉄斑”はチョコレートを凍らせて、グラスにデコレーションしているそう。試しにストローでこすってみましたが、まったくとれませんでした。スイーツにするなら、ミントアイスや抹茶チョコレートケーキかなぁと予想していたので、「ドリンク」という発想に脱帽です。
「紫紅釉盆(しこうゆうぼん)」は、鮮やかな天青色釉と紫紅釉を、バタフライピーティーとレモンシロップ、パイナップル、ライチジュースで表現しています。涼し気な色とさっぱりとした味が今からの季節にぴったり! 一気にごくごく飲めちゃいます。
もっとも驚いたのが、「白磁刻花(はくじこっか)」。パンナコッタの上に生クリームとシロップを重ね、そこに定員さんがショットガンのようなもので、バブルをつくります。見た目はまるで白熱球。指で突いて、割ってからいただきます。バブルはお願いすれば何度でも作ってもらえるそう。遊び心のある一品で、盛り上がること間違いなしです! 動画で撮るべきだったな、とちょっとだけ後悔しました。
♦大阪市立東洋陶磁美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島1-1-26
電話:06-6223-0055
開館時間:9:30~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
◆café KITONARI
電話:070-3316-7416
営業時間:9:30~17:00(LO16:30)
休店日:美術館の休館日に準ずる
「大阪中之島美術館」×リーガロイヤルホテル「セラーバー」
宇宙服を着た猫のモニュメントが目印。
「大阪中之島美術館」は、2022年に開館した比較的新しい美術館です。広場に立つヤノベケンジ氏が制作した「SHIP‘S CAT」がアイコンとして強い存在感を放っています。私が訪れたGWは、「モネ 連作の情景展」が開催中でした。2024年5月6日で終了し、2024年8月18日まで「没後30年 木下佳通代」が開催中です。
宿泊したリーガロイヤルホテル(大阪)では、ホテル内のレストランやバーなど6店舗で「モネ 連作の情景フェア」が開催されていました。私が利用したのは、地下2階にある「セラーバー」。店内にはピアノの音が心地よく流れ、英国調の重厚感ある落ち着いた空間が広がっています。モネの代表作「睡蓮」から着想を得たカクテルは、池に浮かぶ睡蓮の再現性の高さにびっくり! 私はお酒が弱いので、「アルコールを薄めでお願いします。」とリクエストしたのですが、快く引き受けてくださり、「アルコールの強さは大丈夫でしたか? 氷をいれたお水をご用意いたしましょうか?」と最後まで気遣っていただきました。見た目も美しく、まさに「飲むアート」といったカクテルです。
◆大阪中之島美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-3-1
電話:06-6479-0550
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
◆リーガロイヤルホテル(大阪)
住所:大阪府大阪市北区中之島5丁目3-68
「国立国際美術館」×「CAFÉ&LOBBY隠::IN」
アメリカの建築家のシーザー・ペリ氏が設計。
「国立国際美術館」は、世界的に見ても珍しい完全地下型の美術館です。ユニークな外観は、竹の生命力と現代美術の発展・成長をイメージしているそう。6月4日からは、特別展「梅津庸一 クリスタルパレス」が始まります。館内にある「CAFÉ&LOBBY隠::IN」は、阪本町(さかもとちょう)にある「ビストロ 隠」のシェフ・隠岐岳輝氏が手掛けるカフェ&レストランで、6月4日プレオープン予定です。
改装休業前の「CAFÉ&LOBBY隠::IN」で、5月6日まで開催されていた「古代メキシコ展」のコラボメニュー「古代メキシコプレート」をいただきました。特においしかったのが伝統料理である具沢山のコーンスープ「ポソレ」。牛肉や野菜がたくさん入っていて、コーンスープというよりテールスープに近いリッチなお味でした。リニューアルオープン後の「CAFÉ&LOBBY隠::IN」の姿が楽しみです。
◆国立国際美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55
電話:06-6447-4680
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)
◆CAFE&LOBBY 隠::IN
営業時間:11:00~23:00
※6月4日プレオープン予定
●梅津庸一 クリスタルパレス
会期:2024年6月4日~2024年10月6日
おわりに
「中之島公園」内のバラ園から高層ビルを望む。
食を通してアートを楽しむことで、敷居が高いイメージの芸術作品がなんだか身近に感じられたような気がします。海外の美術品とのコラボフードでは、他国の文化をより深く知ることができるのも魅力です。雨の日でも楽しめますので、ぜひお近くの美術館などをチェックしてみてください。