夏は空気とビールがうまい。開放感あふれる外飲みのススメ
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こんにちは! “ビールおねえさん”こと古賀麻里沙です。
夏だ! 暑いぞ! ビールが、うまーーーい! 長い長い梅雨もようやく明けていよいよ夏本番。カラッと晴れた日には、外の美味しい空気を吸いながらビールが飲みたくなります。ということで今回は、「開放的な外飲みビール旅」をご紹介したいと思います。
と、その前に……取材裏話をひとつ
今回の記事、実は最初『密にならない“朝ビー”のススメ』というタイトルで執筆をさせていただく予定だったんです。“朝ビー”とは“朝に飲むビール”のことで、午前中から飲めるお店を巡る予定でした。ところが一軒目で大きく躓いてしまい(そのエピソードはこのあと紹介します)、急遽方向転換することに。そんなビール旅取材の失敗話も、ぜひ皆さん聞いてやってください(笑)
7月某日。さぁ、1軒目のお店へ出発! まずは取材交渉を……と足を進めます。朝の8時台、店内にはすでに出来上がっている常連客らしき方々が。心なしか無機質に案内されて、奥の席へ。店員さん……もしかしてご機嫌斜め? 一見さんお断りのお店だったのかな、なんて思いつつ少しドキドキしながら注文と取材の交渉です。「すみません、生をひとつください。それからご相談なんですが、撮影とかって……」とわたしが言いかけると、「(被せ気味で)無理です。メニューの文字だけなら撮ってもいいですよ。料理と店の写真は無理です。そもそも私じゃ判断できないんですけどね。無理です」
……そ、そんなに無理って連呼しなくても……!
メニューだけで記事を書くのは私の文章力では難しいな……と、私の心はポッキリと折れてしまいました。常連さんたちの冷ややかな視線も気になるし、注文したビールを秒で飲み干し、へたれメンタルを抱えながらそそくさとお店をあとにしました。1軒目取材不可。さて、どうしましょうか。しかも外は雨。でもこのまま帰るわけにはいかない。気を取り直して、次の目的地・築地市場へ向かいます。
捨てる神あれば拾う神あり!? 美味しい匂いに誘われて
ぎゃーーー!!! 雨に加えて、強風も吹いてきました。傘はひっくり返るわ髪はボサボサだわ、もうとことんツイてない。くせ毛の私にとって湿気は最大の敵なのです。
やっと目当てのお店が見えてきた……美味しいお魚を食べて、元気を出そう♪ さ~てと、何を食べようかなぁ~って、えーーーーー!? えっ信じられない。嘘でしょ? お願いだから嘘だと言ってくださいよ。こちとらもう、心バッキバキなんですわ。
ちーん。本日休館日。どうするの、これ。もう修復不可能よ。休肝日にしろってことなの? どなたか心に貼る優しい絆創膏をください……。もう仕方ない、帰るか。とぼとぼ……。
……(小鼻をヒクヒク)
ん?
なんだかいい香りがする。魚介が焼けるいい匂いと、立ち上る煙。新鮮な魚介を浜焼きスタイルでいただけるお店を発見。しかも外の席があるしビールも飲める。ゴクリ。一か八か、ダメ元で聞いてみよう。「あのぅ、今ビール旅という記事を書かせていただいていまして、取材ができるお店を探しているんですが……」もごもご喋るわたしに対して店員さんが「もちろん大丈夫ですよ! どうぞご自由に撮影してください^^」と……! 神様ーーー!! ありがとうございますありがとうございますありがとうございます。お店の方々に後光が差しているように見えました。あぁ、何て眩しいの。
テンション上がって、満面の笑みです。そのあとも、「テーブル動かしましょうか?」「ビールの泡消えましたね。注ぎ足しましょうか?」「何かあれば言ってくださいね」と優しく声をかけてくださり……すべての言葉が心に染みました。ありがとうございます。
と、前置きがかなり長くなりましたが、ようやく本題に入れそうです(笑) “朝ビー”改め、“外ビー”を楽しむことにしましょう♪
「甲羅組 築地店」で外飲み開始
店頭のショーケースを覗いてみると新鮮なカニ、牡蠣、エビ、うに、ホタテ……う~ん、どれも美味しそうで迷っちゃう。こちらのお店に並んでいる魚介たちは、北海道や東北から直送しているそうです。
店員さんにおすすめを聞いてみると、「カニを刺身で食べられるのはめずらしいですよ。夏は特に生で提供しているお店は少ないです。ビールに合わせるなら焼いた牡蠣とエビがおすすめですね」とのこと! 「じゃあそれとビールください!」と食い気味で注文して、目の前で牡蠣とエビを焼いてもらいます。わくわくわくわくわく。
顔を赤く染めたエビに塩をパラリとかけ、牡蠣には醤油ダレを垂らします。エビと醤油それぞれの香ばしい香りが立ち込めてきました。食欲をそそるこの香り、たまりません。
焼けたー! 朝からなんやかんやありましたが、無事におつまみとビールをゲットして、いざ“外ビー”開始です! まずはめずらしいというカニの刺身からいただきます。
美しい……赤い身が輝いています。上品に添えられた大葉と菊の花も素敵ですね。口に入れるとふわっと、そしてトロリとほどけるカニの身。一瞬にしてとろけてなくなっちゃいましたよ。そこにビールをクイッ。カニの上質な甘みをより引き立たせてくれました。
さてお次は、牡蠣いっちゃいましょう!
超肉厚で持ち上げるとずっしりと重みがあります。ぷっくりプルプルの身をひと口でパクッ。殻に残ったタレと牡蠣のエキスも一緒にゴクリ。うんまーーーい! うますぎるぅ!
続けざまにエビもいっちゃいます。
頭から殻ごとガブリ。カリッと焼きあがった殻からまるごといって大正解。ザクザクとした楽しい食感のあとにふわふわプリプリな身が口いっぱいに広がります。はぁ~、なんて香ばしくって濃厚なお味なの。エビの味噌まで余すことなくしっかりと味わって、幸福の絶頂に達したところでビールを流し込む! ゴクゴクゴク、ぷっはぁーーーーーっ。
幸福のその上を体感しました(笑) 外で飲むことで気分も良いし、満足度が格段にアップします。午前中の失敗なんて全て忘れて、最高のビールタイムを味わうことができました。
◆甲羅組 築地店
住所:東京都中央区築地4−9−1
電話:03-6264-0880
営業時間:8:00~16:00
定休日:無休
ビール豆知識①プリン体って、そもそもなに?
美味しい魚介を頬張り、ビールもゴクゴク。こんなにたくさん食べて飲んでを繰り返していると、プリン体が気になるところです。可愛い名前だけど、そもそも「プリン体」ってなにか皆さんご存じですか?
プリン体は実は生命活動に必要なもの。プリン体はビールだけでなく米や肉、魚、野菜などほとんどの食品に含まれています。過剰摂取は良くないですが、適正飲酒(ビール1日約500ml程度)であればあまり心配はいりません。ただ取りすぎはやはり良くないので、おつまみを選ぶときはレバーや白子などプリン体を多く含むものは避けて、高タンパク、低カロリーの鶏の胸肉などを選ぶのがおすすめです。タンパク質は肝臓の働きを助けてくれますからね! 痛風や尿酸値が気になる場合は、プリン体カットのビールを選んでみるのもいいかもしれません。美味しくビールを飲み続けるために、健康も意識していきたいものです。
続いての外飲みスポットは公園
日を改めて、公園にやってきました。緑豊かな広い公園って気持ちがいいですよね~。
お散歩コースをのんびりと歩いてみたり、軽くバスケをしてみたり……公園って気持ちがいい! 実は私、中学時代バスケ部だったんです。部活に打ち込み、汗にまみれていた青春時代を思い出しつつ、あの時には飲めなかったビールを嗜んで、今ではビール旅という記事も書かせてもらって……大人になったなぁ、なんてしみじみと考えていました。
めずらしくバスケットのゴールが空いているぞ、と思ったら下には大きな水溜り。なるほど、これは汚れる覚悟でやるしかないなぁ。雨上がりの公園、雰囲気はいいけど水溜りトラップがいっぱいです。今回のビール旅は本当に天気に恵まれませんね……(涙) 元バスケ部の血が騒ぐのか、ボールを持つとテンションが上がっちゃいます。水溜りなんて気にせずにシュート! ドリブルからの~ナイッシュー! フリースローだって3ポイントだって決めちゃいますよ!(ドヤ顔)
画像をスライドして、だんだん迫ってくる躍動感をぜひ感じでください(笑) 動きすぎてブレブレですが(笑)
夢中で遊んでいると、バッシャー! ボールが水溜りにダイブ。気が付けば手も服もボールも泥だらけ。中学生どころか童心に帰ってのボール遊びとなりました。体を動かしたあとは……しっかり手を洗ってビールタイムです!
カラッカラに乾いた喉に炭酸の刺激が心地よく流れ込んできます。心も体も満たされる瞬間。くぅーっ! この一杯のために生きてるんだよなぁ……と仕事終わりのサラリーマンのようなコメントを残しつつ、もうひと口。うん、うまい! 運動したので小腹も空きました。ビールのお供にはカレーパンを。
カリッふわっ♪ の最高なパン生地に、たっぷりの野菜とお肉のジューシーな旨みが広がるカレー。スパイシーな辛味がビールによく合います。朝っぱらからビールを飲んでいるんですが、運動をしたあとなので健康的な気分です。体にいいことしているなぁ、と自分に言い聞かせながらゆっくりと流れていく時間を楽しみます。
ビール豆知識②パンとビールの意外な関係
パンとビールって実は意外な関係性があるんです。どちらも原料は麦で、発酵させて造るという共通点がありますが、それだけではありません。昔々、ビールはパンを経由して作られていました。
▼ビール造りの工程は次の通り
①麦芽を乾燥させて粉にし、その粉から「バッピル」と呼ばれるパンを作る
②そのパンを砕いて水と混ぜ合わせ、固形物を取り除く
③残った液体が野生の酵母によって自然に発酵し、出来上がったのがビール!
当時のビールは「シカル」と呼ばれていて、そのまま飲む以外にも薬草などを混ぜて薬として服用したり、神様へのお供え物にしたり、賃金の現物支給にも使われていました。ちなみにビールの始まりは、パンが雨などで水浸しになり、偶然発酵したところからだと考えられています。パンとビールには切っても切り離せない深い関わりがあったんですね。
開放感あふれる外飲み、いかがでしたか?
今回のビール旅は失敗続きでどうなることかと思いましたが、そんな失敗も含めての“ビール旅”をお届けしました。結果的にとっても素敵なお店に出合えましたし、予定調和じゃないから旅って楽しいんですよね。そして、やっぱり外で飲むビールはうまい! 今年はビアガーデンを諦めていましたが、ソーシャルディスタンスを保てるよう、工夫して開いているところもあるみたいです。夏の太陽とビールって最高のペアリング。次は晴れている日に飲みたいな(笑)
それではまた、次のビール旅でお会いしましょう!!