限られた客室数の宿こそ、贅をつくした細部へのこだわりが旅情感をさらに高めてくれます。一方で、ここが素敵! と思っても、具体的な名称がわからず歯がゆい気持ちになることも。思いのままにリラックスすることはもちろん大切ですが、設えへのこだわりや意図を知ることで、宿の空間をより一層深く楽しむことができるのです。

注目したい 宿の設えと名称

みやじまの宿 岩惣
景色を切り取り空間を飾る,窓

宿の歴史を感じる、日本建築ならではの窓に注目してみましょう。例えば、上枠を花のような形にした窓は「かとうまど」と呼ばれ、「火灯窓」や「花頭窓」と書き、寺社や城郭などでも使われる曲線美が印象的な造りです。ほかにも丸い形の「丸窓」、格子を取りつけた「格子窓」、明かりとりの「虫籠窓」なども風情があります。

旅館 笛吹川
あるとちょっと嬉しい、寛げる場所,縁

なんだかほっとする、窓際の縁側(えんがわ)や広縁(ひろえん)。縁側は幅約3尺、広縁は幅約4尺というこぢんまりとした広さながら、椅子とテーブルが置いてある居心地抜群の空間で、ゆっくり寛ぎながら景色を眺めることができます。また軒下の濡れ縁(ぬれえん)がある宿では、腰掛けて日向ぼっこや夕涼みを楽しみましょう。

行燈 サシカエ
1つひとつのストーリーを楽しむ,調度品

宿の空間そのものを楽しむ旅が人気の昨今。ぜひ次は和モダン、クラシック、古民家など、宿のテイストに合わせた調度品にも注目を。足元を優しく照らす行燈(あんどん)や、可愛らしい香炉(こうろ)、伝統工芸品、地元作家の家具やアート作品など、さりげなく空間を彩る調度品を眺めながら、そこに込められた思いやストーリーを想像してみて。

「設えにときめく隠れ宿」
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