沢のせせらぎを聴きながら
日本神話の伝説残る名湯で至福のひと時を
松本市街の東側、標高1050mの入山辺地区にある扉温泉。美ヶ原を源流とする薄川沿いに位置し、日帰り入浴施設と一軒宿だけの知る人ぞ知る秘湯です。扉温泉の名前の由来は、有名な日本神話の岩戸伝説まで遡ります。伝説には諸説ありますが、入山辺地域では、天照大神(あまてらすおおかみ)が岩戸を開けた瞬間、天手力男命(あまのたぢからおのみこと)が投げ捨てた岩戸が山中に落ち、切り立った二枚岩になったことから「扉」という地名がついたとされています。また別の説では、岩戸をかついだ天手力男命がこの地でゆったりと温泉に浸かっていたら、岩戸を置き忘れて帰ってしまったという話も。扉温泉に立つ一軒宿「明神館」の名も、神様たちの宿から由来しています。肌への刺激が少ない湯で、浸かればすべすべ肌に。胃腸への効能も有名なので、季節の変わり目に感じる疲れを癒しにきてみては。
文/鈴木阿由美(RUNS)
- 泉質/
- アルカリ性単純泉
- 効能/
- 胃腸の湯、神経症、慢性便秘、婦人病など
沢と森に囲まれた癒しの一軒宿で
渓谷美と信州の滋味を味わう
渓谷美と信州の滋味を味わう
明神館
扉温泉の一軒宿で、創業80年以上の老舗旅館。お風呂は露天風呂付きの大浴場「白龍」、宿のシンボルともいえる絶景露天風呂「雪月花」、寝湯「空山」と、3種の湯に浸かることができます。食事は、日本料理とオーガニックフレンチから選ぶことができ、「扉農場」で採れた野菜や四季折々の信州食材を生かした料理が並びます。扉農場とは宿の自家農場で、農薬を使わず、何十年にもわたって豊かな土壌を生かした有機栽培を行っています。明神館は、厳格な審査をクリアしたホテル・レストランだけが加盟を認められる、世界的な会員組織「ルレ・エ・シャトー」に2008年に加盟しており、日本の旅館の魅力を世界にも発信しています。
住所/〒390-0222 長野県松本市入山辺8967
電話/0263-31-2301