1905年（明治38年）創業の魚屋「魚力」。奥に足を進めると、アットホームな店内でコスパのよい定食など魚料理を味わうことができます。店頭で注文するメニューカードをピックアップし、席に着いてそのカードをスタッフに手渡すと料理が運ばれてくるスタイルです。初めてここを訪れるならハズせないのが「さばみそ煮」。当初は４等分のサバを使用していましたが、お客さんのリクエストにより半身となり、20年ほど前からは筒状の頭側を「カミ」、尻尾側を「シモ」として提供しています。トータルで12時間以上煮込んでいるので骨まで柔らかく、甘めの味噌ダレをご飯にかけて残さず食べきる常連さんも多いそう。

暗証番号でオートロックを解除すると入店できる特別な場所。カウンター席のみのシンプルながら重厚な雰囲気の店内は、まさに大人の隠れ家です。バー、しかも会員制と聞くとハードルが高い気がしますが、「ただくつろいでいただければ」とオーナーの須貝さん。最近は、お酒を飲まないお客さんも多いとのことでノンアルコールのカクテルも提供。誰もが好みのドリンクと料理をゆったりと味わうことができます。レストランとして利用できるほどフードメニューが充実しているのも魅力です。本来は紹介者のいない一見さんはNGですが、電話で「月刊旅色を見た」と言うと特別に予約できます。