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発信日:2024年02月28日
2024年03月23日(土)〜07月07日(日)
入場料:詳細は公式HPよりご確認ください
昔の乗り物に注目!人力車やオートバイの展示も
江戸東京たてもの園では、2024年3月23日~7月7日まで、特別展「江戸東京博物館コレクション~江戸東京のくらしと乗り物~」を開催いたします。現在、大規模改修工事のため長期休館中の東京都江戸東京博物館の乗り物資料から、都市における乗り物の果たした役割や背景などを紹介します。
~展示構成~
今日、通勤・通学さらにはお買い物など、さまざまな日常生活の場面で、一人乗りの乗り物が活躍しています。オートバイや自転車などです。身近になった乗り物ですが、歴史を振り返ってみると、時代ごとにさまざまな背景があるようです。その断章を江戸東京博物館コレクションのなかから垣間見てみたいと思います。
オートバイ インディアン パワーバランス 1919年(大正8)
1章 江戸の「乗物」 ~制限された利用~
江戸時代以前、乗り物と言えば、牛車・輿・駕籠などさまざまなものがありました。このうち江戸では、露出して乗車し、腰をおろす床が狭い駕籠と屋根や四壁を持つ「乗物」が主でした。どの場合も自走するものではなく、動力には人がかかわっていました。
加えて、大半の乗り物の利用は身分や階層とかかわって許可がされ、外装などが定められていました。豊臣政権において法令に定められていることを始め、江戸時代の武家諸法度にも規定が設けられていました。徳川家康でさえ、牛車の利用は征夷大将軍に任官した時に朝廷より認められていたのです。
乗り物は身分や階層とかかわって使用されていました。乗り物の多くは都市で利用されたのでした。
黒塗牡丹唐草蒔絵雛道具 女乗物 1856年(安政3)11月
2章 江戸から明治へ ~職人の転身と自転車~
江戸の中心である日本橋などの名所を舞台に、自転車や馬車が登場する錦絵が描かれました。まさに転換する時代を象徴的に表現しているといえましょう。
この時代の自転車はおよそ長距離移動に向いていたとは思えません。あたかも近代化の表現であるかのようです。では、この自転車はどのようにもたらされていたのでしょうか。一説に、職を失った鉄砲鍛冶職人が製作に関わったといわれます。鉄砲の生産地として著名な和泉国堺では職の転換が指摘されるほか、同じく近江国長浜の国友については国友銘の自転車が確認されています。
都市の乗り物が転換する背景には、それを支える職人の苦労もあったのです。
オーディナリ型自転車 1880年(明治13)
3章 明治の人力車 ~銀座の秋葉商店~
江戸時代に華やかに彩られた女乗物は明治維新を迎え、どこに行ってしまったのでしょうか。その片鱗をうかがわせる乗り物があります。車体に蒔絵が施された人力車です。しかし装飾豊かな人力車は姿を消し、より実用的なものが生まれました。
銀座で人力車の商店を営んだ人物として秋葉大助が知られています。秋葉家は江戸時代には武器・馬具製造を家業としていましたが、明治になり人力車の生産で名を馳せました。2代秋葉大助は販路を天津、上海、香港、台湾、さらにはアフリカにまで拡大しています。
関東大震災後、銀座のシンボルだった秋葉商店も、需要の減少にともない廃業します。時代は新しい乗り物を求めていました。
人力車 明治後期
エピローグ ~私たちの鉄道~
人力車の登場と同じころ、鉄道が開業されました。およそ29㎞ある新橋-横浜間を53分で結んだこの画期的な乗り物は、現代社会ではとても身近な乗り物になりました。
石炭を動力とする蒸気機関車の運行開始と同じころ、馬を動力とする乗合馬車が登場します。そして、数年後には馬車鉄道が開業します。しかし、都市の人口が増加したことにより利用者数が増加すると運行が追い付かなくなり、やがて馬車鉄道は全て廃止されます。それに代わって電気を動力とする市電が全国各地に登場しました。
東京市電の路線図 1924年(大正13)
~特別展 江戸東京博物館コレクション~江戸東京のくらしと乗り物~ 概要
[日にち]2024年3月23日〜7月7日
[会場]江戸東京たてもの園 展示室
(東京都小金井市桜町3-7-1 都立小金井公園内)
[時間]9:30~17:30(入園は閉園30分前まで)
[入場料]詳細は公式HPよりご確認ください
[休園日]月曜日
※月曜日が祝休日の場合はその翌日
※ただし、3月25日、4月1日は開園
特別展 江戸東京博物館コレクション~江戸東京のくらしと乗り物~【江戸東京たてもの園】
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