特別天然記念物のマリモが生息する阿寒湖の南岸に湧く温泉で、その温泉街は、北海道でも有数のにぎわいを見せています。
阿寒湖温泉の歴史は古く、幕末の探検家・松浦武四郎が1858年に蝦夷地を踏査した際に、阿寒湖畔でアイヌの人たちが利用していた温泉に入ったことが著書に記されています。明治時代に入ってから旅館ができ、昭和30年代になると、観光ブームの到来でホテルが次々と建ち、阿寒湖周辺観光の拠点となりました。
阿寒湖南岸にある阿寒湖温泉は、遊覧船のりばを中心に温泉街が広がり、雌阿寒岳と雄阿寒岳が秀麗な姿を見せてくれます。大規模なリゾートホテルからこじんまりとした旅館まで、多くの宿泊施設が立ち並び、手湯や足湯も各所に点在。温泉街に接して道内最大級の「阿寒湖アイヌコタン」があり、アイヌの伝統芸能を体感できます。
シチュエーション別
総合評価
4.5
4.5
阿寒湖遊覧船で阿寒湖クルーズを。途中、チュウルイ島に上陸し「マリモ展示観察センター」でマリモを観察できます。
4.5
「阿寒湖アイヌコタン」でアイヌ古式舞踊を見たり、アイヌ料理を味わったり。アイヌ文化に触れてみましょう。
5.0
阿寒湖の森ナイトウォーク「KAMUY LUMINA」で、神秘的なエンターテインメントアイヌ文化体験を。
4.0
阿寒湖でカナディアンカヌーや自然散策など、ツアーに参加して自然と一体化気分を味わってみては。
5.0
「E-BIKE」に乗って、サイクリングガイドツアーへGO!阿寒の自然に溶け込む開放感は格別です。
5.0
ペットと泊まれる宿がいくつもあり、阿寒湖遊覧船はペットも一緒に乗船できるので、ご機嫌な旅を楽しめます。
阿寒湖畔に湧く温泉は単純温泉と硫黄泉。単純温泉は無味無臭・無色透明で、やわらかな湯ざわり。神経痛、冷え性、疲労回復、リウマチ、慢性消化器病、痔疾などによいとされています。硫黄泉の方はアトピー性皮膚炎や慢性湿疹に効能があるといわれています。
温泉水1kg中の溶存成分(ガス成分を除く)が1,000mg未満で、湧出時の泉温が25℃以上のものが単純温泉。やわらかな肌触りで、肌への刺激が少ないのが特徴です。このうちpH8.5以上が「アルカリ性単純温泉」で、湯上りに肌がすべすべとした感触になるため、“美肌の湯”と呼ばれています。ほぼ全国各地にありますが、代表的な温泉地には岐阜県の下呂温泉、愛媛県の道後温泉などがあります。
温泉水1kg中に溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのものが硫酸塩泉。含有成分により、「カルシウム硫酸塩泉」「ナトリウム硫酸塩泉」「マグネシウム硫酸塩泉」に分かれ、それぞれに少しずつ効能が違うのが特徴です。硫酸イオンは血管を広げ、血液の流れを良くする働きがあり、余分な皮脂を落とすので美肌効果も期待。温泉地は、群馬県の伊香保温泉や島根県の玉造温泉があります。
〒085-0467北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉
釧路空港からバス約1時間10分、JR釧路駅からバス約1時間10分、阿寒湖バスセンター下車
足寄ICから車で約1時間5分
阿寒湖温泉街では、阿寒の豊かな自然の恵みであるヒメマスのお造りや、ワカサギの天ぷら、ウチダザリガニ、近年ジビエ料理として注目されているシカ肉料理などが味わえます。「阿寒湖アイヌコタン」でのアイヌ料理も、ここならではの味覚です。
阿寒摩周国立公園のなかにある阿寒湖温泉。阿寒湖や雌阿寒岳、雄阿寒岳など北海道の大自然を感じられる景観地に囲まれ、双岳台や双湖台などの展望スポットからは雄大な景色が望めます。「阿寒湖アイヌコタン」など、アイヌ文化に触れられるスポットにも足を向けてみましょう。